1. 源頼朝の敗走と起死回生 ― このコースの背景
1180年、治承・寿永の乱(源平合戦)の口火を切った「石橋山の戦い」。平家方の圧倒的大軍に敗れた源頼朝が、いかにして追手を逃れ、房総(千葉)へと起死回生の船出を果たしたかを辿る歴史ロマンルート。険しい山中の隠れ家から、紺碧の真鶴海岸まで、絶体絶命から平家打倒を果たした頼朝のドラマを体感できます。
石橋山の戦い:挙兵した源頼朝(約300兵)が、大庭景親・伊東祐親ら平家方(約3000兵)と箱根山麓で激突。激しい雨と数的不利により頼朝軍は大敗した。
梶原景時の情け:身を隠していた頼朝を平家方の梶原景時が見つけながらも「誰もいない」と嘘をついて見逃したという有名な逸話が残る。頼朝は後にこの恩を忘れず景時を重用した。
難易度・対象:中級者向け/歴史好き・海沿い・山道ドライブ 所要時間目安:約7〜8時間(都内発着)
もう少し詳しく ― この土地で何があったか
三百騎対三千騎、頼朝最大の敗北
治承四年(1180)八月、伊豆で挙兵した源頼朝は、相模へ進んだところで平家方の大庭景親の軍勢に行く手をふさがれます。頼朝方はおよそ三百騎、対する大庭方は三千騎とも伝えられ、兵力差は歴然でした。
雨の夜に始まった石橋山の戦いで頼朝軍は壊滅します。頼朝はわずかな供とともに山中へ逃れ、追手から身を隠しました。挙兵からわずか数日での大敗——鎌倉幕府の物語は、この惨敗から始まっています。
「しとどの窟」と、梶原景時の情け
このとき頼朝が身を潜めたと伝わるのが「しとどの窟(いわや)」です。追手のなかにいた梶原景時が頼朝の隠れ場所に気づきながら、あえて見逃した——という逸話は『吾妻鏡』などに伝えられ、のちに景時が鎌倉幕府の重臣に取り立てられる伏線になりました。
山を抜けた頼朝は真鶴から船で海を渡り、安房へ。そこで房総の武士団を糾合して息を吹き返し、二か月後には鎌倉に入ります。ここで頼朝が討たれていれば、鎌倉幕府も武家政権もなかった——そう思いながら薄暗い岩窟の前に立つと、歴史というものの細さが実感できます。
2. 石橋山古戦場・湯河原 しとどの窟・しとどの窟をめぐる車日帰りコース
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 08:30 | 出発:都内(首都高〜小田原厚木道路〜西湘バイパス経由) | |
| 10:00 | 石橋山古戦場・佐奈田霊社![]() |
見どころ:頼朝軍が大敗した合戦地。頼朝の身代わりとなって討たれた先陣・佐奈田与一を祀る社と与一塚 料金:参拝・見学は無料 駐車場:見学者用のスペースが数台分。台数が少ないので、混雑時は待つことになります |
| 11:00 | 湯河原 しとどの窟(しとどのいわや) | 見どころ:敗走した頼朝が身を隠したと伝わる大岩の洞窟 料金:見学自由・無料/駐車場:椿ライン沿いに無料駐車場 ★ここは山林の中です。駐車場から窟までは階段と山道を下り、帰りは登り返します。歩きやすい靴が必須で、雨の後は滑ります。夕方は薄暗くなるので早めの時間に |
| 12:15 | ランチ:真鶴港周辺 | グルメ:真鶴の朝揚げ新鮮魚介料理、金目鯛の煮付け、伊勢エビ・アジの舟盛り。 |
| 13:30 | しとどの窟(真鶴)&岩海岸 | 見どころ:頼朝が安房国(千葉)へ向けて船出したと伝わる「頼朝船出の地」の碑と、海岸沿いの岩 料金:見学自由・無料 ※湯河原の「しとどの窟」とは別の場所です。真鶴側にも同名の伝承地があります |
| 14:30 | 真鶴岬・三ツ石 | 見どころ:箱根火山の溶岩がつくった原生林と、海上にそびえる三ツ石 料金:散策自由・無料/駐車場:真鶴港・真鶴岬に無料・有料の駐車場 ★三ツ石まで下りるなら磯を歩きます。潮の満ち引きで渡れないことがあるので、干潮の時間を調べてから行くのがおすすめです |
| 15:45 | 立ち寄り:西湘バイパス西湘PA(海沿いドライブ&お土産) | |
| 16:30 | 帰路:小田原西IC/石橋IC経由で都内へ(18:00〜18:30到着) |
3. このコースは山道と磯歩きがあります ― 靴で決まります
先に装備の話をします。このコースは「車で回る観光地めぐり」ではありません。山林の階段を下りて登り返す場所と、磯を歩く場所があります。
- しとどの窟(湯河原) ― 椿ライン沿いの駐車場から、階段と山道を下って窟へ。帰りは登り返しです。雨の後は滑ります。夕方は山林の中が薄暗くなるので、午前から昼過ぎの明るい時間に行ってください
- 真鶴岬・三ツ石 ― 三ツ石まで下りるなら磯歩きになります。潮の満ち引きで渡れないことがあるので、干潮の時間を調べてから行くと確実です
スニーカーなど歩きやすい靴で。革靴やサンダルでは危ない場面があります。
4. 「しとどの窟」は二か所あります
ややこしいのですが、「しとどの窟」と呼ばれる場所は湯河原と真鶴の二か所にあります。どちらも頼朝が身を隠したという伝承地です。
この工程表では午前に湯河原、午後に真鶴と両方を訪ねる組み立てになっています。同じ場所を二度回るわけではありません。石橋山で敗れた頼朝が山に隠れ、やがて海へ出て安房へ渡った——その逃走経路を順にたどる流れです。この順番には意味があります。
5. 費用 ― こちらも全部無料です
| スポット | 料金 | 駐車場 |
|---|---|---|
| 石橋山古戦場・佐奈田霊社 | 無料 | 数台分のみ。混雑時は待つことも |
| しとどの窟(湯河原) | 無料 | 椿ライン沿いに無料駐車場 |
| しとどの窟(真鶴)・岩海岸 | 無料 | 周辺の駐車場 |
| 真鶴岬・三ツ石 | 無料 | 真鶴港・真鶴岬に無料・有料の駐車場 |
トイレ。真鶴港、真鶴岬(ケープ真鶴周辺)、西湘PAが基点になります。石橋山としとどの窟の周辺には設備がありません。山へ入る前に済ませてください。
| 項目 | 目安(大人2名・普通車1台) | 備考 |
|---|---|---|
| 高速道路料金(往復) | 約4,000〜6,000円 | 小田原厚木道路〜西湘バイパス経由 |
| ガソリン代 | 約2,500〜3,500円 | 往復でおおむね170〜200km |
| 駐車場代 | 0〜1,000円 | 多くが無料です |
| 入場料 | 0円 | すべて無料で見学できます |
| ランチ・おみやげ | 2名で5,000〜12,000円 | 真鶴の金目鯛や舟盛りは上振れします |
| 合計 | 2名で約11,500〜22,500円 | 昼食の選び方で幅が大きく出ます |
石橋山古戦場の風景



この記事の写真はフリー素材(写真AC)です。運営者が現地で撮影した写真は実録 歴史旅シリーズに掲載しています。
このコースを実際に組むなら
宿と車は、土日と連休の1か月前には埋まります。行く日が決まったら、先に押さえてください。
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車を借りる
横浜駅・小田原駅で借りると、そのまま行程に入れます。
駐車場を先に押さえる
観光地の周辺は、コインパーキングが満車になると行程が崩れます。1日分を予約しておくと時間の読みが立ちます。
※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。料金・空室状況は各予約サイトでご確認ください。
・しとどの窟や真鶴岬の遊歩道は、荒天や工事で通行止めになることがあります。湯河原町・真鶴町の公式サイトでご確認ください
6. 御朱印について
佐奈田霊社(石橋山古戦場、佐奈田与一義忠を祀る)では御朱印をいただけます。書き置きでの授与が中心のようです。初穂料や受付時間は公式には確認できなかったため、現地でご確認ください。
7. 真鶴の歩き方 ― 海沿いドライブとグルメ
主な利用IC:西湘バイパス「石橋IC」または真鶴道路
ドライブのアドバイス:湯河原の「しとどの窟」へ向かう椿ラインはカーブの多い山道です。また、洞窟への遊歩道は階段が続くため動きやすい靴・服装が必須となります。
この旅の道のり
- 10:00石橋山古戦場・佐奈田霊社見学約45分
- 11:00湯河原 しとどの窟見学約45分真鶴港周辺
- 13:30しとどの窟(真鶴)&岩海岸見学約45分
- 14:30真鶴岬・三ツ石見学約60分
- 15:45西湘バイパス西湘PA
※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。
当サイトでは、運営者が実際に足を運んで撮影・取材した記録を「実録 歴史旅」として公開しています。

