1. 小田原 ― このコースの背景
小田原は、北条早雲に始まり氏綱・氏康・氏政・氏直と五代にわたって関東に君臨した、戦国大名・後北条氏の本拠地です。城下町全体を約9kmの土塁と堀で囲んだ「総構」を築き、上杉謙信や武田信玄の攻撃を退けた難攻不落の城でしたが、1590年、豊臣秀吉の小田原征伐によってその歴史に幕を下ろしました。
東京・新宿からJR東海道線や小田急ロマンスカーで約1時間15分。小田原駅から城までは徒歩圏で、総構の遺構や氏政・氏照の墓も市街に点在します。箱根登山鉄道で一駅の箱根湯本には北条五代の菩提寺・早雲寺があり、戦国大名の栄枯盛衰を電車でたどれる歴史旅です。
2. 小田原城・北条氏政・早川口遺構をめぐる電車日帰りコース
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 08:50 | 出発:東京・新宿 → JR東海道線 or 小田急ロマンスカーで「小田原」駅(約1時間15分) | ロマンスカーは指定席で快適。駅から城まで徒歩圏。 |
| 10:10 | 小田原城![]() |
見どころ:北条早雲以来五代にわたる後北条氏の本拠。復興天守、常盤木門、銅門(あかがねもん)、馬出門 ★入館料(2026年3月1日改定):天守閣 大人1,000円・小中学生300円。この券で常盤木門SAMURAI館にも入れます。NINJA館は大人500円・小中200円。未就学児は無料 開館:9:00〜17:00(天守閣・NINJA館の入館は16:30、SAMURAI館は16:45まで) 休館:12月31日〜1月1日。天守閣は12月第2水曜も休館 アクセス:小田原駅から徒歩約10分 |
| 11:40 | 北条氏政・氏照の墓![]() |
見どころ:小田原開城のあと自害した四代氏政と弟・氏照の墓所 料金:屋外・見学自由・無料/小田原駅東口から徒歩約5分の商店街の一角にあります |
| 12:10 | ランチ:小田原駅・かまぼこ通り周辺(約60分) | グルメ:小田原かまぼこ、干物、地魚料理。 |
| 13:20 | 早川口遺構(総構)![]() |
見どころ:城下町ごと(周囲約9km)を囲い込んだ「総構」の名残。国指定史跡で、土塁と堀を二重にした「二重外張」が残ります 所在地:小田原市南町4-4 料金:屋外・見学自由・無料 ※時間があれば蓮上院土塁(浜町2-1-51/小田原空襲の爆弾痕が残ります)や小峯御鐘ノ台大堀切(城山3-30/空堀としては全国最大規模)へも |
| 14:00 | 移動:小田原 → 箱根登山鉄道で「箱根湯本」へ(約15分) | |
| 14:20 | 早雲寺![]() |
見どころ:北条早雲を開基とする後北条氏の菩提寺。境内に北条五代の墓が並びます 料金:境内の参拝は無料/箱根湯本駅から徒歩約15分 ★御朱印:本堂の公開日に拝観した方のみで、完全予約制です。境内への立ち入りは9:00〜16:00(2026年9月確認) |
| 15:10 | 帰路:箱根湯本・小田原駅 → 東京・新宿方面へ(約1時間15分) |
3. 費用 ― 有料なのは小田原城だけです
このコースでお金がかかるのは小田原城の天守閣だけです。北条氏政・氏照の墓も、早川口遺構も、早雲寺の参拝も、すべて無料で見られます。
そして小田原城の入館料は2026年3月1日に改定されました。天守閣が大人1,000円になり、かわりにこの券で常盤木門SAMURAI館にも入れるようになっています。古い情報のままだと予算が合いません。
| スポット | 大人 | 時間・休み |
|---|---|---|
| 小田原城 天守閣 | 1,000円(小中300円) SAMURAI館の入館込み |
9:00〜17:00(入館16:30まで)/12月31日〜1月1日休、天守閣は12月第2水曜も休館 |
| 小田原城NINJA館(任意) | 500円(小中200円) | 同上 |
| 北条氏政・氏照の墓 | 無料 | 小田原駅東口から徒歩5分 |
| 早川口遺構(総構) | 無料 | 国指定史跡。屋外 |
| 早雲寺 | 無料 | 箱根湯本駅から徒歩約15分 |
ひとつ注意を。天守閣は12月の第2水曜も休館です(館内整理のため)。年末年始以外に休みがあることを知らずに行くと空振りになります。
4. 電車で回るのに向いたコースです
このコースは、車より電車のほうが向いています。小田原城も北条氏の墓も小田原駅から徒歩圏で、早雲寺は箱根登山鉄道で15分。小田原城址公園には一般車の専用駐車場がありません(小田原市公式)から、車だと駐車場を探す手間がかかります。
早川口遺構だけは少し離れています。小田原駅から徒歩でも行けますが、バスを使うほうが楽な距離です。
5. 御朱印と駐車場について
早雲寺の御朱印。早雲寺は通常、御朱印の授与を行っていません。いただけるのは年に一度、11月初旬の3日間だけ実施される「寺宝公開」(予約制)の期間中のみで、初穂料は300円です。この工程表で立ち寄っても普段は御朱印がもらえない点に注意してください。境内の参拝自体は夏季5:00〜17:00、冬季6:00〜16:00で無料です。
駐車場。小田原城址公園そのものには一般車向けの駐車場がありません。電車利用が基本のコースですが、車の場合は小田原駅周辺の民間駐車場を使うことになります。城に近いお堀端通り沿いの小田原市栄町駐車場(324台、最初60分350円・24時間最大1,000円)や、小田原駅東口駐車場(348台、60分350円)が徒歩圏で使いやすい規模です。
6. 時間に余裕のあるコースです ― 総構をもう一つ足せます
この工程表は15時10分に帰路につく組み立てで、日帰りとしてはかなり余裕があります。もし体力が残っていれば、総構の遺構をもう一つ訪ねるのがおすすめです。
- 蓮上院土塁(小田原市浜町2-1-51)― 昭和20年の小田原空襲で落ちた爆弾の痕が土塁に残ります。戦国と戦争が同じ土に刻まれた場所です
- 小峯御鐘ノ台大堀切(小田原市城山3-30)― 幅20〜30m、深さ約12m。空堀としては全国最大規模です
いずれも国指定史跡で、見学は無料。早川口遺構だけでは「総構」の規模が実感しにくいので、もう一か所見ると印象がまるで変わります。
トイレ。小田原駅、小田原城址公園、箱根湯本駅が基点になります。早川口遺構は住宅地の中で設備がありません。
7. 概算費用(大人1名・日帰り)
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 往復の鉄道 | 約3,000〜5,000円 | JR東海道線か小田急ロマンスカーかで変わります。最新の運賃は各社の公式サイトでご確認ください |
| 箱根登山鉄道(小田原〜箱根湯本 往復) | 約700〜800円 | ― |
| 入館料 | 1,000円 | 天守閣(SAMURAI館込み)。NINJA館も入れば+500円 |
| ランチ・おみやげ | 2,000〜4,500円 | 小田原かまぼこ、干物、地魚 |
| 合計 | 約6,700〜11,300円 | 入館料が安く、駐車場代もかかりません |
このコースを実際に組むなら PR
宿と車は、土日と連休の1か月前には埋まります。行く日が決まったら、先に押さえてください。
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観光地の周辺は、コインパーキングが満車になると行程が崩れます。1日分を予約しておくと時間の読みが立ちます。
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このコースの城の御城印について
このコースに登場する小田原城は、御城印の頒布情報を自治体や施設の公式サイトで確認できました。
頒布場所と料金は御城印はどこで買える? 公式で確認できた頒布情報まとめに一覧でまとめています。頒布場所や料金は変わることがあるので、お出かけ前に公式サイトでご確認ください。
・ご利用案内(小田原城)/入館料改定のお知らせ
・総構の遺構(小田原市)
城の用語 ― 天守台・櫓門・虎口・曲輪
城跡を歩くと、案内板に見慣れない言葉が並びます。意味が分かると、目の前の石垣や土の起伏が「何のためのものか」に変わります。よく出てくるものを一枚にまとめました。

とくに覚えておくと効くのが虎口(こぐち)と曲輪(くるわ)です。虎口は城の出入り口で、まっすぐ入れないように折れ曲がっていたり、門が二重になっていたりします。曲輪は城のなかの区画で、本丸・二の丸・三の丸はどれも曲輪の名前です。天守がなくても、虎口と曲輪の形は土の上に残ります。建物が何もない城跡がおもしろいのは、そのためです。
8. 小田原の歩き方 ― かまぼこ通りとグルメ
きっぷ:小田急なら「小田原・箱根フリーパス」系が便利。ロマンスカーは特急券が必要。
グルメ:小田原かまぼこ、干物、地魚の海鮮丼、梅干し。
ヒント:小田原城は駅近で回りやすい。総構の遺構は点在するので興味に応じて。箱根湯本まで足をのばすなら温泉街の散策もあわせて。石垣山一夜城まで行く場合はバス+徒歩で時間に余裕を。
この旅の道のり
- 10:10小田原城日本100名城・見学約80分
- 11:40北条氏政・氏照の墓見学約20分小田原駅・かまぼこ通り周辺
- 13:20早川口遺構見学約30分電車で約15分
- 14:20早雲寺北条五代の菩提寺・参拝約30分
※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。
当サイトでは、運営者が実際に足を運んで撮影・取材した記録を「実録 歴史旅」として公開しています。
現地写真(運営者が実際に訪ねて撮影したものです)









