1. 扇谷上杉氏vs北条氏綱の攻防 ― このコースの背景
奈良時代(733年)創建とされる都内屈指の古刹「深大寺」と、戦国時代に扇谷上杉氏が北条氏の侵攻を防ぐために築いた「深大寺城跡」を巡るルート。武蔵野の豊かな湧水と緑に囲まれた癒やしの空間で、関東の戦国史(河越夜戦へと繋がる北条氏との攻防)と古寺の歴史を体感できます。
深大寺城の歴史:1537年(天文6年)、相模から武蔵へ勢力を伸ばす北条氏綱に対抗するため、扇谷上杉朝定が難攻不落の城として築城。しかし、近くの勝白山に北条軍が陣を張り、深大寺城を迂回して江戸城・河越城へと侵攻したため、城としての機能を十分に発揮できず廃城となった。
深大寺そばの由来:幕府への献上品として、また土地が米作に適さなかったためそば粉を栽培し、湧水を使って打ったそばを客人に振る舞ったのが始まりとされる。
難易度・対象:初心者向け/歴史好き・緑豊かな街歩き・グルメドライブ 所要時間目安:約5〜6時間(都内発着)
もう少し詳しく ― この土地で何があったか
ふたつの上杉が争った、武蔵野の城
深大寺城は、扇谷上杉氏が築いたと伝わる城です。天文六年(1537)ごろ、勢力を伸ばしてきた北条氏綱に対抗するため、扇谷上杉朝定が古い城を改修して備えたとされます。
ところが氏綱はこの城を正面から攻めず、北側を大きく迂回して河越城を落としてしまいました。拠点を失った深大寺城は戦わずして意味をなくし、そのまま廃城になったと考えられています。一度も戦わずに役目を終えた城という、少し切ない履歴の持ち主です。
もっとも、そのおかげで戦火による破壊を受けず、土塁と空堀が良好に残りました。都立神代植物公園水生植物園の一角にあり、園内の木道から城跡へ上がれます。都心からこれほど近い場所に、手つかずの中世の土の城が残っているのは貴重です。
深大寺そばは、なぜ名物になったのか
深大寺は天平五年(733)の開創と伝わる古刹で、都内では浅草寺に次ぐ古さといわれます。国宝の釈迦如来倚像(白鳳仏)を安置することでも知られます。
名物の深大寺そばには理由があります。武蔵野台地のこのあたりは水はけがよすぎて米作りに向かず、そばを作って寺に納めたのがはじまりとされます。土地が米に向かなかったからこそ生まれた名物、というわけです。湧水が豊かなことも、そばを打つうえで大きな条件になりました。城跡を歩いてからそばを手繰る——この土地の地形の話が、そのまま一日の流れになります。
2. 深大寺・深大寺城跡・神代植物公園をめぐる車日帰りコース
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 09:00 | 出発:都内(首都高〜中央自動車道〜調布IC経由) | |
| 09:45 | 深大寺![]() |
見どころ:国宝の釈迦如来像(白鳳仏)、湧水が流れる境内と山門 料金:境内の参拝は無料(釈迦堂の拝観など一部は別途。深大寺の公式サイトでご確認ください) 駐車場:参道周辺に民間の有料駐車場が多数 |
| 10:50 | 深大寺城跡(都立神代植物公園 水生植物園内) | 見どころ:国指定史跡。扇谷上杉朝定が築いた城で、土塁・空堀・曲輪の跡が鮮明に残ります ★深大寺城跡は神代植物公園の「水生植物園」の中にあり、この区域は入園無料です(東京都公園協会)。植物公園の本園に入らなくても城跡だけ見られます ★ただし水生植物園も月曜休園(祝日・振替休日・都民の日の場合は翌日)、12月29日〜1月1日休園。閉門は16:30 |
| 11:40 | ランチ:深大寺参道・名物「深大寺そば」 | グルメ:豊かな湧水で作られた名物「深大寺そば」、そばまんじゅう、そばパン。 |
| 13:00 | 神代植物公園![]() |
見どころ:約4,800種類・10万株の植物と大温室 入園料:一般500円・65歳以上250円・中学生200円(都内在住または在学の中学生は無料)・小学生以下は無料(20名以上の団体は400/200/160円) 開園:9:30〜17:00(本園の入園は16:00まで、大温室と水生植物園は16:30閉門) 休園:毎週月曜(月曜が祝日・振替休日・都民の日の場合は翌日)、12月29日〜1月1日 駐車場:普通車 1時間まで300円、以後20分ごとに100円。入庫後12時間の最大料金1,200円 |
| 14:15 | 井の頭恩賜公園・井の頭弁財天(三鷹・武蔵野) | 見どころ:源頼朝や徳川家康も立ち寄ったと伝わる井の頭池と弁財天。武蔵野の湧水地 料金:公園の散策・参拝は無料 駐車場:周辺のコインパーキングまたは公営駐車場 |
| 15:30 | 立ち寄り:吉祥寺散策 または 参道でお茶(鬼太郎茶屋など) | |
| 16:30 | 帰路:調布ICまたは高井戸IC経由で都内へ(17:30頃到着) |
3. 月曜は避けてください ― 城跡も閉まります
深大寺城跡は、神代植物公園の「水生植物園」の中にあります。そして水生植物園も神代植物公園と同じく月曜休園(月曜が祝日・振替休日・都民の日の場合は翌日)、12月29日〜1月1日も休園です。
つまり月曜に行くと、このコースの主役である城跡に入れません。深大寺の参拝とそば屋は開いていますが、扇谷上杉氏の土塁も空堀も見られないことになります。
4. 城跡だけなら無料です ― これは知っておく価値があります
深大寺城跡がある水生植物園は、入園無料の区域です(東京都公園協会)。神代植物公園の本園(500円)に入らなくても、城跡だけなら0円で見学できます。
植物園の花もあわせて楽しむなら本園の入園券を買う。城跡が目的なら、水生植物園だけで用は足ります。この使い分けを知らないと、必要のない500円を払うことになります。
| スポット | 料金 | 時間・休み |
|---|---|---|
| 深大寺(境内) | 無料 | 釈迦堂の拝観などは別途 |
| 深大寺城跡(水生植物園内) | 無料 | 月曜休園・閉門16:30 |
| 神代植物公園(本園) | 一般500円/65歳以上250円 中学生200円(都内在住・在学は無料) 小学生以下は無料 |
9:30〜17:00(本園の入園は16:00まで)/月曜休園・12月29日〜1月1日 |
| 井の頭恩賜公園・弁財天 | 無料 | 散策・参拝自由 |
5. 駐車場は時間との勝負です
神代植物公園の駐車場は、普通車で1時間まで300円、以後20分ごとに100円。12時間の最大料金は1,200円です。つまり2時間停めると600円、3時間で900円という計算になります。
深大寺の参道周辺にも民間の有料駐車場が多数ありますが、そばを食べて城跡を歩いて植物園も回ると、駐車時間は4時間を超えます。最大料金のある駐車場を選んでおくと安心です。
トイレ。深大寺の境内、神代植物公園の園内、井の頭恩賜公園が基点になります。参道にも施設があるので困りません。
6. 概算費用(大人2名・普通車1台の目安)
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 高速道路料金(往復) | 約1,500〜2,500円 | 中央自動車道・調布IC経由 |
| ガソリン代 | 約800〜1,500円 | 往復でおおむね50〜70km |
| 駐車場代 | 約1,500〜2,500円 | 深大寺周辺と植物園で2か所 |
| 入園料 | 2名で0〜1,000円 | 城跡だけなら0円。植物園に入るなら500円×2 |
| ランチ・おやつ | 2名で3,000〜6,000円 | 深大寺そば、そばまんじゅう |
| 合計 | 2名で約6,800〜13,500円 | 都内で完結するので、費用は抑えめです |
このコースを実際に組むなら
宿と車は、土日と連休の1か月前には埋まります。行く日が決まったら、先に押さえてください。
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車を借りる
東京駅・品川駅で借りると、そのまま行程に入れます。
駐車場を先に押さえる
観光地の周辺は、コインパーキングが満車になると行程が崩れます。1日分を予約しておくと時間の読みが立ちます。
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深大寺エリアの風景







この記事の写真はフリー素材(写真AC)です。運営者が現地で撮影した写真は実録 歴史旅シリーズに掲載しています。
・神代植物公園(公園へ行こう!/東京都公園協会)
7. 深大寺参道の歩き方 ― そばとグルメ
主な利用IC:中央自動車道「調布IC」または「高井戸IC」
ドライブのアドバイス:武蔵野エリアは週末の東八道路や甲州街道が混雑しやすいため、午前早めの移動がおすすめです。深大寺城跡は神代植物公園の水生植物園エリア内にあり、無料で散策可能です。
この旅の道のり
- 09:45深大寺見学約60分
- 10:50深大寺城跡見学約45分深大寺参道・名物「深大寺そば」
- 13:00神代植物公園見学約60分
- 14:15井の頭恩賜公園・井の頭弁財天見学約60分
- 15:30吉祥寺散策 または 参道でお茶
※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。
現地で撮影した写真と、説明板から起こした記録はこちらです。

