1. 真田・井伊・榊原の名将と関東防衛の要所 ― このコースの背景
関越道と北関東道を活用し、北関東の歴史を揺るがした超重要拠点4城を一気に巡る重厚なモデルコース。武田信玄を跳ね返した山城・佐野昌綱の「唐沢山城(続日本100名城)」、真田信之・小松姫が治め関東最北の5重天守を誇った「沼田城(続日本100名城)」、徳川四天王・井伊直政が箕輪城から移して築いた「高崎城」、そして同じく徳川四天王・榊原康政が巨城へと改修した「館林城」。名将たちの治世と関東北部の戦略的価値を体感します。
「日本一の山城」唐沢山城と佐野昌綱:唐沢山城は、粘土質の深い掘と高さ8m超の関東では非常に珍しい高石垣を持つ屈指の山城。城主・佐野昌綱は、上杉謙信や武田信玄という戦国最強の二大巨頭から何度も攻め立てられながらも、巧みな外交と不屈の防衛戦で城を守り抜いた。
真田信之・小松姫の沼田城:関東の北の留め男として沼田を託された真田信之。関ヶ原の戦いの直前、西軍についた父・昌幸と弟・信繁(幸村)が沼田城に立ち寄った際、留守を守る妻・小松姫は「たとえ義父上であっても、敵味方に分かれた以上城内には入れられぬ」と武具を身にまとって入城を拒否し、のちに別寺で温かくもてなしたという逸話は有名。
徳川四天王が創り上げた高崎と館林:徳川家康の関東入国に伴い、西国や北陸への防波堤として徳川四天王の井伊直政(高崎城・12万石)と榊原康政(館林城・10万石)が配置された。二人はそれぞれ城郭の整備だけでなく、城下町の整備や治水工事を行い、現在の高崎・館林の基礎を創り上げた。
難易度・対象:中級者向け/歴史好き・続日本100名城・城郭・真田氏・徳川四天王・上杉VS北条 所要時間目安:約9〜10時間(都内発着)
2. 沼田城跡・高崎城跡・館林城跡をめぐる車日帰りコース
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 07:30 | 出発:都内(首都高〜関越自動車道経由) | |
| 09:00 | 沼田城跡(ぬまたじょうあと・続日本100名城・沼田市)![]() |
見どころ:北条・上杉・武田が争奪を繰り返した要衝。真田昌幸・信之が整備し、5重の天守が聳えたとされます。続日本100名城。復元された鐘楼と、信之・小松姫の銅像 料金:沼田公園として整備され、散策は無料 ★駐車場:普通車109台(東・西・北の3か所)/大型車6台(沼田市公式) ★トイレは4か所。うち3か所がバリアフリートイレ ※園内には国指定重要文化財の旧生方家住宅もあります |
| 11:00 | 高崎城跡(たかさきじょうあと・高崎市)![]() |
見どころ:井伊直政が箕輪城から本拠を移し、「和田」を「高崎」と改めて築いた近世城郭。現存する乾櫓と、復元された東門、三の丸の土塁と堀 料金:見学自由・無料 ★城跡の敷地は市役所・音楽センター・公園になっています。天守や御殿を期待する場所ではありません。乾櫓と土塁を見る45分だと思ってください 駐車場:高崎市役所の駐車場ほか市街地の駐車場(有料) |
| 12:15 | ランチ:高崎・伊勢崎エリア | グルメ:高崎名物「キングオブパスタ(高崎パスタ)」「上州豚丼」、群馬のソールフード「焼きまんじゅう」。 |
| 13:45 | 館林城跡(たてばやしじょうあと・館林市)![]() |
見どころ:城沼に囲まれた天然の要害。徳川四天王・榊原康政が入り、近世城郭に改修しました ★土橋門は昭和58年に復元されたものです(館林市公式「歴史の小径」) 料金:見学自由・無料 ★館林城は「歩いてつなぐ」城跡です。土橋門、三の丸の土塁、尾曳稲荷神社、旧秋元別邸などが市街に点在しています。60分では全部は回りきれませんので、土橋門と土塁に絞るのが現実的です 駐車場:市街地の駐車場を利用(詳しくは館林市の公式情報でご確認ください) |
| 15:15 | 唐沢山城跡(からさわやまじょうあと・続日本100名城・佐野市)![]() |
見どころ:関東では珍しい野面積みの高石垣と、食い違い虎口。佐野氏が武田信玄・上杉謙信の攻撃を退けた山城で続日本100名城。本丸跡には唐沢山神社 料金:見学自由・無料(国指定史跡) ★★山頂近くまで車道が通じていますが、道幅の狭い区間があります。すれ違いに注意してください ★駐車場から本丸(神社)までは石段と坂を10分ほど登ります ※この工程表は15時15分着。秋冬は暗くなるのが早いので、下山の時間に余裕を |
| 16:45 | 立ち寄り:佐野プレミアム・アウトレット または 道の駅「どまんなかたぬま」(佐野ラーメン・佐野いもフライ・特産品お買い物) | |
| 17:45 | 帰路:東北自動車道(佐野藤岡IC経由)で都内へ(19:15頃到着) |
3. 正直に言います。この行程はかなり厳しいです
このコースは、群馬の北端から栃木の南端まで、県境を2つまたいで走ります。
- 都内 → 沼田 ― 関越自動車道でおよそ150km
- 沼田 → 高崎 ― およそ70km
- 高崎 → 館林 ― およそ60km
- 館林 → 佐野(唐沢山) ― およそ20km
1日の走行距離は、往復で400kmを超えます。工程表の「沼田を10時15分に出て11時に高崎城」は、渋滞がまったくない前提の数字です。実際には60分から70分は見ておいてください。
削るならどこか。候補は高崎城です。高崎城跡は市役所と音楽センターの敷地になっていて、見られるのは現存の乾櫓と復元された東門、三の丸の土塁。45分でも十分ですが、外しても旅の骨格は崩れません。沼田・館林・唐沢山の3城に絞れば、ぐっと楽になります。
4. 料金と駐車場
| スポット | 料金 | 駐車場 |
|---|---|---|
| 沼田城跡(沼田公園) | 無料 | 普通車109台(3か所)/大型車6台 |
| 高崎城跡 | 無料 | 市街地の駐車場(有料) |
| 館林城跡・土橋門 | 無料 | 市街地の駐車場 |
| 唐沢山城跡 | 無料 | 山上に駐車場あり |
4つの城、すべて無料です。続日本100名城が2つ(沼田城・唐沢山城)含まれていて、入場料はゼロ円。かかるのは高速代と、高崎・館林の市街地の駐車場代くらいです。
5. 唐沢山城への道は、細い区間があります
唐沢山城は、山頂近くまで車道が通じています。これはありがたいのですが、道幅の狭い区間があります。対向車とのすれ違いに注意してください。大型車で行く場所ではありません。
駐車場から本丸(唐沢山神社)までは、石段と坂を10分ほど登ります。そこに待っているのが、関東では珍しい野面積みの高石垣です。土の城が多い関東で、これだけの石垣を持つ山城は例外的な存在。佐野氏が信玄と謙信の攻撃を何度も退けた城の実力が、石垣を見ると納得できます。
この工程表は15時15分着です。75分の見学なら16時30分。秋冬は日没が早いので、下山の時間に余裕を持ってください。暗い山道の下りは危険です。
6. 館林城は「歩いてつなぐ」城跡です
館林城は、ひとつの場所にまとまっていません。復元された土橋門(昭和58年の復元です)、三の丸の土塁、尾曳稲荷神社、旧秋元別邸などが市街に点在しています。
60分で全部を回るのは無理です。土橋門と三の丸の土塁に絞ってください。城沼を眺めれば、この城が「沼に浮かぶ城」だった意味が体でわかります。
トイレ。沼田公園(4か所・バリアフリー3か所)、高崎市街、館林市街の公共施設、道の駅どまんなかたぬま、関越道・東北道のSAが基点です。唐沢山城の登城路には設備がありません。
7. 概算費用(大人2名・普通車1台・日帰り)
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 高速道路料金(往復) | 約8,000〜11,000円 | 関越自動車道+北関東道・東北自動車道 |
| ガソリン代 | 約5,500〜7,000円 | 1日で400km超えの行程です |
| 駐車場代 | 約500〜1,500円 | 沼田公園と唐沢山は無料。高崎・館林の市街地のみ |
| 入場料 | 0円 | 4つの城すべて無料です |
| 昼食・おみやげ | 2名で5,000〜13,000円 | 高崎パスタ、焼きまんじゅう、佐野ラーメン |
| 合計 | 2名で約19,000〜32,500円 | 費用のほとんどが移動費です |
このコースを実際に組むなら
宿と車は、土日と連休の1か月前には埋まります。行く日が決まったら、先に押さえてください。
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高崎駅・前橋駅で借りると、そのまま行程に入れます。
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沼田城と館林城の現地写真(運営者が実際に歩いて撮影したものです)






写真は運営者が実録 歴史旅シリーズで実際に歩いたときのものです。
小栗上野介ゆかりの地について
このコースに登場する館林城には、慶応四年(一八六八)に処刑された小栗上野介の首級が送られたと、館林市の公式サイトが伝えています。首実検ののち市内の法輪寺に埋められ、一周忌に地元の有志が掘り出して群馬の権田村へ移葬したそうです。
東京・横須賀・埼玉・群馬に残るゆかりの地は小栗上野介ゆかりの地 ― 東京・横須賀・埼玉・群馬をたどるにまとめています。2027年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公です。
このコースの城の御城印について
このコースに登場する沼田城・館林城は、御城印の頒布情報を自治体や施設の公式サイトで確認できました。
頒布場所と料金は御城印はどこで買える? 公式で確認できた頒布情報まとめに一覧でまとめています。頒布場所や料金は変わることがあるので、お出かけ前に公式サイトでご確認ください。
・沼田公園(沼田市)/歴史の小径(館林市)
・唐沢山城跡(佐野市)
8. 上州・両毛の歩き方 ― グルメと立ち寄り
主な利用IC:関越自動車道「沼田IC」「高崎IC」、北関東自動車道「太田桐生IC」、東北自動車道「佐野藤岡IC」
ドライブのアドバイス:関越道(沼田・高崎)から北関東道・東武沿線(館林・佐野)へと東へ横断する効率的なルートです。唐沢山城跡は山頂付近まで車で登れますが、本丸周辺は足元が不整地のためスニーカー等の歩きやすい靴での見学をおすすめします。
この旅の道のり
- 09:00沼田城跡見学約75分
- 11:00高崎城跡見学約45分高崎・伊勢崎エリア
- 13:45館林城跡見学約60分
- 15:15唐沢山城跡見学約75分
- 16:45佐野プレミアム・アウトレット または 道の駅「どまんなかたぬま」
※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。
井伊直政ゆかりの地について
このコースの高崎城は、井伊直政が慶長3年(1598)に徳川家康の命を受けて築いた城です。それまでの居城は箕輪城でした。直政がそのあと関ヶ原を経てどこへ移ったかを、群馬から滋賀までまとめています。
現地で撮影した写真と、説明板から起こした記録はこちらです。





