【都内発】電車 1泊2日:水戸・奥久慈 ― 弘道館と偕楽園、袋田の滝と光圀の西山荘をめぐる水戸学と名瀑の旅

水戸城 大手門
目次

1. 水戸・奥久慈 ― このコースの背景

水戸は、徳川御三家の一つ・水戸徳川家の城下町です。二代光圀の『大日本史』編纂に始まる学問の伝統は、九代斉昭の藩校「弘道館」に受け継がれ、幕末には「水戸学」として全国の志士に影響を与えました。斉昭が造った偕楽園は日本三名園の梅の名所。県北の奥久慈には日本三名瀑の袋田の滝や、光圀が晩年を過ごした西山荘が佇みます。

上野からJR常磐線の特急で約1時間15分。1日目は弘道館・水戸城と偕楽園をめぐって袋田温泉に泊まり、2日目は袋田の滝と光圀ゆかりの西山荘、佐竹氏の佐竹寺へ。学問と政治、そして名瀑と名族の史跡をたどる、電車で行く常陸の1泊2日です。

2. 水戸城大手門・偕楽園・千波湖をめぐる電車1泊2日コース

【1日目】弘道館・水戸城と偕楽園

時刻 スポット・行程 見どころ・メモ
08:30 出発:上野・品川 → JR常磐線 特急ひたち・ときわで「水戸」駅(約1時間15分) 特急は指定席が快適。
09:50 水戸城大手門・弘道館(二の丸・見学約60分)水戸城大手門・弘道館 見どころ:復元された大手門・二の丸角櫓と、日本最大級の藩校「弘道館」
最寄り:水戸駅北口から徒歩約8分
大手門と二の丸角櫓はどちらも無料(角櫓は9:30〜16:00/12月29日〜1月3日休、荒天時は臨時休館)
弘道館:大人420円・小人210円・満70歳以上210円(20名以上の団体 320/160/210円)
開館:2月中旬〜9月30日 9:00〜17:00/10月1日〜2月中旬 9:00〜16:30休館 12月29日〜31日
11:00 移動:水戸城 → バスで偕楽園・常磐神社へ(約15分)
11:20 偕楽園・常磐神社(日本三名園・散策約60分)偕楽園・常磐神社 見どころ:徳川斉昭が造った日本三名園のひとつ。約3,000本の梅と、好文亭からの眺め
偕楽園(本園):大人320円・小人160円(20名以上の団体 240/130円)。満70歳以上は半額、茨城県民は無料(いずれも梅まつり期間を除く)
★★開門から午前9時までは、誰でも一律無料です(梅まつり期間を除く)
開園:2月中旬〜9月30日 6:00〜19:00/10月1日〜2月中旬 7:00〜18:00
好文亭:大人230円・小人120円(満70歳以上は半額)/9:00〜17:00(10月1日〜2月中旬は16:30、入館は15分前まで)/12月29日〜31日休館
常磐神社の参拝は無料
12:30 ランチ:偕楽園・駅周辺(約60分) グルメ:水戸納豆、常陸秋そば、あんこう鍋(冬)。
13:45 千波湖・徳川光圀公像(散策約30分)千波湖・徳川光圀公像 見どころ:市街に広がる湖と、湖畔に立つ徳川光圀公像
料金:散策自由・無料/偕楽園から湖畔沿いに歩けます
一周約3km。30分では半周ほどです
15:00 移動:水戸 → JR水郡線で袋田温泉へ(約1時間20分)

3. 偕楽園は「午前9時まで無料」です

これは、電車で行く人にこそ効く情報です。偕楽園の本園は、開門から午前9時までのあいだ、誰でも一律無料で入れます(梅まつり期間を除く)。

そして開門が早い。2月中旬〜9月30日は朝6時、10月1日〜2月中旬は朝7時から開いています。つまり無料で歩ける時間帯が2〜3時間もあるということです。

この工程表は11時20分に偕楽園へ着くので、320円がかかります。もし前泊するか、水戸に朝早く着く行程が組めるなら、先に偕楽園を無料で歩いてから水戸城へ向かう順番のほうが、お金も時間も得をします。梅の季節を外せば、朝の偕楽園は驚くほど静かです。

スポット 大人 時間・休み
水戸城 大手門・二の丸角櫓 無料 角櫓は9:30〜16:00/12月29日〜1月3日休
弘道館 420円70歳以上210円 9:00〜17:00(冬は16:30)/休館は12月29〜31日だけ
偕楽園(本園) 320円9時までは無料/茨城県民無料) 6:00〜19:00(10月〜2月中旬は7:00〜18:00)
好文亭 230円 9:00〜17:00(冬は16:30)/12月29〜31日休館
常磐神社・千波湖 無料 参拝・散策自由
袋田の滝(観瀑施設) 500円(子ども300円) 5〜10月 8:00〜18:00/11月 〜17:00/12〜4月 9:00〜17:00/年中無休
佐竹寺 境内無料 本堂は重要文化財

4. このコースの本当の難所は、水郡線の本数です

正直に書きます。このコースでいちばん難しいのは、施設の休みではなく乗り継ぎです。

水戸から袋田へ向かうJR水郡線は、本数が限られます。時間帯によっては1〜2時間あきます。「15時に水戸を出る」という工程表の前提が、その日の時刻表と合うかどうかを必ず先に確かめてください。

もうひとつ、常陸太田駅は水郡線の支線にあります。水戸・袋田方面からは「上菅谷」で乗り換えが必要です。2日目の「袋田 → 常陸太田を1時間で移動」という想定は、乗り継ぎがうまくかみ合った場合の数字です。

現実的な組み替えを2つ挙げておきます。

  • 2日目を袋田だけにする。滝をゆっくり見て、大子の町を歩き、水郡線で水戸へ戻る。無理がありません
  • 常陸太田を1日目の午後に回す。水戸から常陸太田は近く、西山荘と佐竹寺をまとめて訪ねてから袋田へ向かう組み立てのほうが乗り継ぎが素直です

きっぷについて。茨城県内のJRと私鉄が乗り放題になる「ときわ路パス」という企画きっぷがあります。利用できる日が限られ、価格も改定されるので、JR東日本の公式サイトで最新のものをご確認ください。水郡線を何度も乗り降りするこのコースとは相性がいいきっぷです。

5. 荷物とトイレ

電車の旅なので、荷物の置き場所が問題になります。水戸駅にはコインロッカーがあります。1日目は水戸駅に荷物を預けて、身軽に水戸城と偕楽園を歩いてください。偕楽園は高低差のある庭園で、好文亭は靴を脱いで上がります。

袋田の滝までの道は平坦です。トンネルを歩き、第2観瀑台へはエレベーターがあります。足に不安があっても、滝の全景は見られます。

トイレ。水戸駅、弘道館、偕楽園、千波湖畔、袋田の滝の観瀑施設、常陸太田駅が基点になります。水郡線の小さな駅では期待しないでください。

6. 概算費用(大人2名・電車・1泊2日)

項目 目安 備考
特急・普通運賃(往復・2名) 約12,000〜16,000円 上野〜水戸の特急、水郡線の運賃を含みます
路線バス(2名・2日分) 約1,500〜3,000円 偕楽園、袋田の滝、西山荘、佐竹寺
入場料(2名) 約2,900円 弘道館420+偕楽園320+好文亭230+袋田の滝500 の2名分
宿泊(袋田温泉/1泊2食) 2名で24,000〜55,000円 ここが最大の変動要因です
昼食2回・おみやげ 2名で8,000〜15,000円 常陸秋そば、奥久慈しゃも、水戸納豆
合計 2名で約48,400〜91,900円 特急代と宿代が大半です
情報の確認について。入場料・開館時間・休館日・駐車場は2026年8月時点で各公式サイトを確認して記載しています。ただし、これらは変わります。お出かけ前に必ず公式の情報でご確認ください。
ご利用案内(偕楽園)弘道館(水戸観光コンベンション協会)水戸城二の丸角櫓
袋田の滝・生瀬滝(大子町)西山御殿(常陸太田市)おトクなきっぷ(JR東日本)

▼ 宿泊:袋田温泉(大子温泉郷)(宿名候補:滝味の宿 豊年万作/思い出浪漫館/大子温泉やみぞ)。袋田の滝に近い山あいの湯。空室・料金は予約サイトで最新をご確認ください。

【2日目】袋田の滝と徳川光圀の西山荘

時刻 スポット・行程 見どころ・メモ
09:00 出発:宿 → 袋田の滝へ
09:20 袋田の滝(日本三名瀑・見学約50分)袋田の滝 見どころ:高さ120m・幅73mの四段に流れ落ちる大瀑布。日本三名瀑のひとつ
観瀑施設の利用料:大人500円・子ども300円(20名以上の団体 400/200円)
営業:5月〜10月 8:00〜18:00/11月 8:00〜17:00/12月〜4月 9:00〜17:00年中無休(大子町公式)
最寄り:JR水郡線「袋田」駅からバス本数が限られるので、往復の時刻を先に確認してください
※トンネルと第2観瀑台のエレベーターがあります。滝までの道は平坦です
10:40 移動:常陸太田方面へ(水郡線・バス)
11:40 西山荘(徳川光圀隠居所・見学約40分)西山荘 見どころ:『大日本史』の編纂を進めた徳川光圀が晩年を過ごした質素な隠居所
開館:9:00〜16:00(入荘は閉荘の30分前まで)/年中無休(大雨・強風などで臨時休業あり)
入場料は西山荘の公式情報でご確認ください
最寄り:常陸太田駅からバス/★常陸太田駅は水郡線の支線です。水戸方面からは「上菅谷」で乗り換えます
12:30 ランチ:常陸太田(約60分) グルメ:常陸秋そば、奥久慈しゃも。
13:40 佐竹寺(坂東三十三観音・参拝約30分)佐竹寺 見どころ:常陸の名族・佐竹氏ゆかりの古刹で坂東三十三観音の札所。茅葺きの本堂は重要文化財
料金:境内の参拝は無料
最寄り:常陸太田駅からバスまたはタクシー。徒歩だと30分以上かかります
14:30 帰路:常陸太田・水戸駅 → 特急で上野方面へ(約1時間30分〜)

7. 水戸・奥久慈の歩き方 ― 宿とグルメ

きっぷ:特急ひたち・ときわ+JR水郡線。水郡線は本数が少ないので時刻を要確認。
グルメ:水戸納豆、常陸秋そば、奥久慈しゃも、あんこう鍋(冬)。
宿:袋田温泉は滝観光に便利。水戸市街泊にする場合は2日目の移動を早めに。
ヒント:袋田の滝は冬の「氷瀑」も見もの。水郡線は本数が限られるため、2日目は列車時刻を軸に行程を組むのがコツ。

この旅の道のり

  1. 09:50水戸城大手門・弘道館二の丸・見学約60分電車で約15分
  2. 11:20偕楽園・常磐神社日本三名園・散策約60分偕楽園・駅周辺
  3. 13:45千波湖・徳川光圀公像散策約30分電車で約20分
  4. 09:20袋田の滝日本三名瀑・見学約50分電車で移動
  5. 11:40西山荘徳川光圀隠居所・見学約40分常陸太田
  6. 13:40佐竹寺坂東三十三観音・参拝約30分

※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。

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