1. 房総を治めた戦国大名 ― このコースの背景
曲亭馬琴の超大作『南総里見八犬伝』の舞台であり、戦国時代に房総半島に君臨した戦国大名・安房里見氏の本拠地を巡るルート。東京湾を一望する館山城(城山公園)から、里見氏終焉の地やゆかりの寺社を巡り、南房総の美しい海のロマンと歴史を堪能できます。
安房里見氏の歴史:新田氏の一族である里見義実が房総に渡り、安房国を統一。小田原北条氏と関東の覇権を争い、東京湾の水軍を駆使して強大な勢力を誇った。
南総里見八犬伝と里見氏:曲亭馬琴が著した江戸時代の伝奇小説。里見家の伏姫と八房の因縁から生まれた「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の珠を持つ八人の犬士が、里見家の再興のために活躍する物語。
難易度・対象:初心者〜中級者向け/歴史好き・八犬伝ファン・絶景海沿いドライブ 所要時間目安:約7〜8時間(都内発着)
もう少し詳しく ― この土地で何があったか
房総に君臨した、里見氏の十代
里見氏は新田氏の一族といわれ、房総に渡って安房を平定し、戦国期には上総にまで勢力を広げました。相模の後北条氏とは房総をはさんで長く争い、国府台合戦などで何度も刃を交えています。
里見氏の強みは水軍でした。東京湾をはさんで北条氏と対峙し、船で相模側を脅かすこともできた。海に開けた安房という土地の性格が、そのまま大名の戦い方になっています。
しかし江戸時代に入ると、里見忠義が大久保忠隣の改易に連座して伯耆へ移され、十代続いた大名家は断絶しました。
『南総里見八犬伝』と、館山城
里見氏の名を全国に知らしめたのは、江戸後期に曲亭馬琴が二十八年をかけて書き上げた長編『南総里見八犬伝』です。ただし作品はあくまで創作で、実在の里見氏の歴史をそのまま描いたものではありません。伏姫や八犬士は物語の中の人物です。
現在館山城の跡に建つ天守閣風の建物は、昭和に建てられた八犬伝博物館です。中世の里見氏の城に天守はありませんでした。それでも城山からの眺めは素晴らしく、館山湾の向こうに天気がよければ富士山が見えます。海を支配した大名の城として、これ以上ふさわしい立地はありません。
2. 館山城・里見八義士の墓・那古寺をめぐる車日帰りコース
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 08:30 | 出発:都内(東京湾アクアライン〜館山自動車道〜富浦IC経由) | |
| 10:00 | 館山城・城山公園(八犬伝博物館)![]() |
見どころ:里見義康が築いた平山城跡。再建天守(八犬伝博物館)から鏡ヶ浦(館山湾)と富士山を望みます 住所:館山市館山351-2(城山公園内)/富津館山道路 富浦ICから約20分 観覧料:一般400円・小中高200円(特別展会期中は500円/300円)。博物館本館との共通券で、65歳以上と未就学児は無料 開館:9:00〜16:45(入館は16:30まで) 休館:月曜(祝日・振替休日は開館し翌日休館)、12月29日〜1月3日 駐車場:城山公園駐車場(一部有料)(館山市公式) |
| 11:30 | 里見八義士の墓(大光院)![]() |
見どころ:里見氏最後の当主・里見忠義と、殉じた八遺臣(八義士)の墓所。『八犬伝』のもとになったと伝わります 料金:境内の参拝は無料/駐車場:境内に数台 |
| 12:15 | ランチ:館山港・道の駅「渚の駅 たてやま」周辺 | グルメ:南房総の海鮮丼、館山あぶり刺身定食、地魚の握り寿司。 駐車場:渚の駅たてやまに広大な無料駐車場あり。 |
| 13:30 | 那古寺(なごじ)![]() |
見どころ:坂東三十三観音の第33番札所(結願寺)。館山湾を見下ろす景勝地 料金:境内の参拝は無料 |
| 14:30 | 安房神社![]() |
見どころ:安房国一宮。里見氏をはじめ歴代の武将が崇敬した古社 料金:境内の参拝は無料/駐車場:あり |
| 15:30 | 立ち寄り:野島埼灯台・房総半島最南端ドライブ | |
| 16:30 | 帰路:富浦IC経由で都内へ(18:30頃到着) |
3. 月曜に注意 ― 館山城は休館です
このコースで唯一の有料施設である館山城(八犬伝博物館)は、月曜休館です(祝日・振替休日の場合は開館し翌日休館)。12月29日〜1月3日も休館。月曜に行くと、城山公園は歩けても天守の中には入れません。
逆に言えば、それ以外はすべて無料で回れるコースです。大光院も那古寺も安房神社も、参拝に料金はかかりません。
4. 入場料と、野島埼灯台の注意
| スポット | 大人 | 時間・休み |
|---|---|---|
| 館山城(八犬伝博物館) | 400円(小中高200円) 特別展中は500円/300円 65歳以上・未就学児は無料 |
9:00〜16:45(入館16:30まで)/月曜休館・12月29日〜1月3日 |
| 大光院・那古寺・安房神社 | 無料 | 参拝自由 |
| 野島埼灯台(立ち寄る場合) | 参観寄付金 中学生以上300円 小学生以下は無料 |
午前は土日等 8:30〜12:00/平日 9:00〜12:00。午後は3〜9月 土日等13:00〜17:00・平日13:00〜16:30、10〜2月は13:00〜16:00 |
野島埼灯台には、少し変わった決まりがあります。正午から午後1時は昼休みで受付を休止しており、灯台参観もスタンプもこの時間は受け付けていません。入場は終了時刻の20分前まで。この工程表は15時半すぎに立ち寄る流れなので問題ありませんが、時間帯によっては閉まっていることがあります。
5. 御城印と御朱印をいただくなら
このコースは、御城印と御朱印の両方が楽しめます。
館山城(御城印):里見氏の家紋「二つ引両」に天守閣のイラストをあしらった書き置きの御城印を、1枚300円で販売。日付は自分で記入する形式です。販売場所は館山市立博物館本館(9:00〜16:45・月曜休館)のほか、道の駅あずの里いちはらなど市外にも数ヶ所あります。御城印帳(2,750円)や、稲村城の御城印(同じく300円)も同じ窓口で購入できます。
安房神社(御朱印):手水舎の向かいの社務所で受付、8:30〜17:00、初穂料500円。「安房國一之宮」と「匠総祖神」の朱印が押されます。御朱印帳は1,500円。
那古寺(御朱印):観音堂付近で受付、8:00〜17:00、初穂料300円。坂東三十三観音の結願寺ですが、結願の御朱印は他32寺すべての御朱印が揃っている場合のみいただけます。通常の御朱印は誰でもいただけます。
6. 駐車場とトイレ ― このコースは恵まれています
南房総は駐車場に困らないコースです。城山公園、安房神社、そして道の駅「渚の駅 たてやま」に駐車場があります。渚の駅たてやまは、トイレと休憩と食事をまとめて済ませられる基点になります。城山公園の駐車場は、普通車は無料です。有料になるのは大型バス・マイクロバスだけで、土日祝と3月15日〜5月15日の9:00〜16:30に1台1日2,000円がかかります(それ以外の平日は無料)。マイカーなら気にする必要はありません。
| 場所 | 駐車場 |
|---|---|
| 館山城・城山公園 | 城山公園駐車場(一部有料) |
| 大光院 | 境内に数台 |
| 渚の駅 たてやま | 広い駐車場。トイレ・食事・休憩の基点に |
| 安房神社 | あり |
7. 概算費用(大人2名・普通車1台の目安)
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 高速道路料金(往復) | 約5,000〜7,000円 | アクアライン〜館山自動車道。ETC割引で大きく変わります |
| ガソリン代 | 約3,000〜4,000円 | 往復でおおむね200〜230km |
| 駐車場代 | 0〜800円 | 多くが無料です |
| 入場料 | 2名で800〜1,400円 | 館山城400円×2。野島埼灯台に登れば+600円 |
| ランチ・おみやげ | 2名で4,000〜9,000円 | 海鮮丼、地魚の握り |
| 合計 | 2名で約12,800〜22,200円 | アクアラインの料金設定で幅が出ます |
このコースを実際に組むなら
宿と車は、土日と連休の1か月前には埋まります。行く日が決まったら、先に押さえてください。
千葉の宿を探す
車を借りる
千葉駅・成田空港で借りると、そのまま行程に入れます。
駐車場を先に押さえる
観光地の周辺は、コインパーキングが満車になると行程が崩れます。1日分を予約しておくと時間の読みが立ちます。
※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。料金・空室状況は各予約サイトでご確認ください。
・博物館本館・館山城のご案内(館山市)/観覧料(館山市)
・野島埼灯台(公益社団法人 燈光会)
8. 南房総の歩き方 ― 海沿いドライブとグルメ
主な利用IC:富津館山道路「富浦IC」
ドライブのアドバイス:東京湾アクアライン経由でアクセスが非常にスムーズです。週末の午後はアクアライン上り(木更津JCT〜海ほたる)が大変混雑するため、16時前後に現地を出発するか、海ほたるで夕食をとるなど時間をずらすのがおすすめです。
この旅の道のり
- 10:00館山城・城山公園見学約75分
- 11:30里見八義士の墓見学約30分館山港・道の駅「渚の駅 たてやま」周辺
- 13:30那古寺見学約45分
- 14:30安房神社見学約45分
- 15:30野島埼灯台・房総半島最南端ドライブ
※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。
現地で撮影した写真と、説明板から起こした記録はこちらです。





