1. 松本・上高地 ― このコースの背景
国宝・松本城を擁する城下町松本は、現存最古級の天守と国宝の擬洋風校舎・旧開智学校が徒歩圏に揃う歴史散歩の町。2日目は海人族・安曇氏を祀る穂高神社から、その奥宮が鎮まる神降地・上高地へ。史跡と神社を軸に、北アルプスの絶景と信州の湯を組み合わせた、電車で行く1泊2日です。
2. 松本城・旧開智学校・ランチ:松本市街をめぐる電車1泊2日コース
【1日目】国宝松本城・旧開智学校と城下散策
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 09:30 | 松本城![]() |
現存する五重六階の天守として日本最古級。天守・乾小天守・辰巳附櫓・月見櫓が連結する複合連結式で、天守群は国宝 ★観覧料:大人1,300円(電子チケットなら1,200円)・小中学生400円 ★電子チケットのほうが100円安くなります ★70歳以上の松本市民、小学生未満、障害者手帳をお持ちの方は無料(松本市公式) 観覧:8:30〜17:00(最終入場16:30)/年末12月29日〜31日を除き無休(GWとお盆は8:00〜18:00に延長) ★★天守内の平均所要は45〜60分。GW・お盆の繁忙期は入場制限がかかります(松本市公式) ※天守内は急な階段です。手すりを使って上り下りしてください |
| ↓ 徒歩約15分 | 城の北へ | |
| 10:45 | 旧開智学校![]() |
見どころ:明治9年開校の擬洋風校舎。八角塔屋の美しい建物で、近代学校建築として国宝 ★観覧料:一般(高校生相当以上)700円・小中学生300円(20名以上の団体 540/270円) 開館:9:00〜17:00(入館は16:30まで) ★★休館日が季節で変わります。3月〜11月は第3火曜(休日の場合は翌日)、12月〜2月は毎週火曜(休日の場合は翌日)、12月29日〜1月3日 ※松本城から徒歩約15分 |
| 12:00 | ランチ:松本市街 | わさびの効いた信州そばや、鶏もも一枚を揚げた郷土食「山賊焼き」が名物。城下の老舗で。 |
| 13:15 | 中町通り・縄手通り | 見どころ:なまこ壁の蔵が並ぶ中町通りと、女鳥羽川沿いの縄手通り 料金:町歩きは無料 ★松本城から歩いて回れます。電車の旅にとって、松本市街はとても歩きやすい城下町です |
3. 冬は、この旅ができません
まず、いちばん大事なことを書きます。上高地には冬に行けません。
上高地公式サイトによれば、開山は4月27日ごろ、閉山は11月15日。そして「11月15日〜翌年4月中旬まで、上高地の施設はすべて休業中であり、釜トンネルより上は交通機関も運行しません」。
このコースは、春から秋にかけての旅です。冬に松本へ行くなら、松本城と旧開智学校と安曇野で組み直してください。
上高地は通年マイカー規制です。電車の旅なら、松本電鉄上高地線の「新島々」からバスで向かうことになります。車で来る人は沢渡駐車場か平湯のあかんだな駐車場に停めて、バスかタクシーに乗り換えます。
4. 2日目の行程は、かなり厳しめです
正直に書きます。工程表の2日目は、地図の上でかなり無理をしています。
- 穂高駅は松本より北(JR大糸線)
- 上高地へは松本より西(松本電鉄上高地線・新島々からバス)
つまり、穂高神社から上高地へ行くには、いったん松本へ戻る必要があります。「電車+バス約1時間30分」という数字は、乗り継ぎが完璧にかみ合った場合のものです。実際には2時間前後を見ておいてください。
そして明神池です。河童橋から明神池までは片道約1時間の遊歩道。往復2時間かかります。12時45分にランチを終えて、すぐ歩き出して13時45分に明神池。そこから河童橋へ戻るのが14時45分。そこからバスと電車で松本へ、さらに特急で東京へ。相当な強行軍です。
現実的な組み替えを2つ。
- 穂高神社を1日目に回す。松本城と旧開智学校のあと、大糸線で安曇野へ。2日目を上高地だけにすれば、明神池までゆっくり歩けます
- 2日目は河童橋周辺だけにする。梓川沿いを1〜2時間散策して、余裕をもって帰路につく。穂高連峰の眺めは河童橋からでも十分に見事です
5. 料金と、100円安くなるチケット
| スポット | 大人 | 小中学生 |
|---|---|---|
| 松本城(紙チケット) | 1,300円 | 400円 |
| 松本城(電子チケット) | 1,200円 | 400円 |
| 旧開智学校 | 700円 | 300円 |
| 中町通り・縄手通り | 無料 | 無料 |
| 穂高神社・上高地の散策 | 無料 | 無料 |
松本城は電子チケットのほうが100円安くなります。2人なら200円。窓口に並ばずに済むという利点もあります。
旧開智学校は、休館日が季節で変わります。3月〜11月は第3火曜だけですが、12月〜2月は毎週火曜(いずれも休日の場合は翌日)。冬に行くなら注意してください。
松本城は、年末3日間を除いて無休です。ただしGWとお盆の繁忙期は入場制限がかかります(松本市公式)。天守内の平均所要は45〜60分ですが、繁忙期は待ち時間が加わります。この工程表の9時30分着は、混雑を避けるうえで良い判断です。
6. 靴と、標高と、階段
松本城の天守内は、急な階段です。現存天守ですから、当然ながら現代の建築基準では作られていません。手すりを使ってゆっくり上り下りしてください。スカートやヒールは避けたほうが無難です。
上高地は標高約1,500mです。夏でも朝夕は冷えます。羽織るものを一枚。明神池までの遊歩道は木道と土の道なので、スニーカー以上の靴を履いてください。
トイレ。松本駅、松本城、旧開智学校、穂高駅、上高地バスターミナル、河童橋周辺が基点です。上高地の遊歩道ではトイレが限られ、有料の場所もあります。小銭を持っていてください。
7. 概算費用(大人2名・電車+バス・1泊2日)
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 特急(往復・2名) | 約26,000〜32,000円 | 新宿〜松本「あずさ」 |
| 松本電鉄・バス(2名・2日分) | 約10,000〜14,000円 | 新島々〜上高地のバス、大糸線 |
| 入場料(2名) | 約3,800円 | 松本城1,200(電子)+旧開智学校700 の2名分 |
| 宿泊(松本市内/1泊) | 2名で16,000〜40,000円 | ビジネスホテルが選びやすい街です |
| 昼食2回・おみやげ | 2名で9,000〜18,000円 | 信州そば、山賊焼き、上高地の食事は割高です |
| 合計 | 2名で約64,800〜107,800円 | 交通費の比重がとても大きい旅です |
・松本城の観覧案内(松本市)/国宝 松本城(松本市公式観光サイト)/ご利用案内・アクセス(旧開智学校)
・よくあるご質問(上高地公式ウェブサイト)/マイカー・観光バス規制について(上高地公式)
▼ 宿泊:浅間温泉(松本の奥座敷)。城下から車で約15分の静かな湯の街。
【2日目】穂高神社から神降地・上高地へ
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 09:00 | 穂高神社![]() |
見どころ:信濃国の名社で、海洋民族・安曇氏の祖神を祀る「日本アルプスの総鎮守」。上高地の明神池に奥宮があります 料金:境内の参拝は無料/最寄りはJR大糸線「穂高」駅から徒歩すぐ ★★穂高駅は松本より北、上高地は松本より西です。穂高から上高地へは、いったん松本へ戻ることになります |
| ↓ 電車+バス約1時間30分 | 松本電鉄・上高地線経由 | |
| 11:30 | 上高地![]() |
見どころ:梓川と穂高連峰が織りなす神降地。河童橋からの眺めは日本を代表する山岳風景 ★★上高地は通年マイカー規制です。電車の旅なら、松本電鉄上高地線「新島々」からバスで向かいます ★★開山は4月27日ごろ、閉山は11月15日。11月16日から翌年4月中旬までは施設がすべて休業し、釜トンネルより上は交通機関も運行しません(上高地公式) ★つまり冬に上高地へは行けません。このコースは春から秋にかけての旅です ※標高約1,500m。夏でも朝夕は冷えます。羽織るものを |
| 12:45 | ランチ:上高地 | 梓川を望むホテルやカフェで、信州サーモンや山菜の釜めしを。散策の休憩にも好適。 |
| ↓ 徒歩 | 明神池まで片道約1時間の遊歩道 | |
| 13:45 | 明神池・穂高神社奥宮 | 見どころ:穂高神社奥宮と、神域として守られてきた明神池 ★★河童橋から明神池までは、片道約1時間の遊歩道です。往復2時間。この工程表の「13時45分に明神池」は、12時45分にランチを終えてすぐ歩き出す前提になります 拝観料の有無は穂高神社の公式情報でご確認ください ※遊歩道は木道と土の道です。スニーカー以上の靴で。熊鈴を持つ人も多い一帯です |
8. 松本・上高地の歩き方 ― 宿とグルメ
きっぷ・アクセス
東京からは特急あずさで松本へ一直線。市内は周遊バス「タウンスニーカー」が松本城・旧開智学校を結ぶ。上高地はマイカー規制のため、松本電鉄上高地線で新島々へ出てバスに乗り継ぐのが基本。穂高神社は大糸線・穂高駅から徒歩圏。
グルメ
信州そば、山賊焼き、おやき、そして上高地の釜めし。松本は日本酒とワインの産地でもあり、夜の一杯も楽しみ。
宿
松本の奥座敷・浅間温泉に宿泊。城下から車で約15分と近く、静かな湯の街で旅の疲れを癒せる。
ヒント
史跡を主軸に、1日目は松本城→旧開智学校を集約。2日目の上高地は開山期(4月中旬~11月中旬)限定で、朝から動くと明神池まで無理なく往復できる。標高が高いため上着を忘れずに。
この旅の道のり
- 09:30松本城史跡・国宝天守徒歩で約15分
- 10:45旧開智学校史跡・国宝建築
- 12:00ランチ:松本市街信州そば・山賊焼き
- 13:15中町通り・縄手通り町並み散策
- 09:00穂高神社神社電車で約30分
- 11:30上高地景勝・霊地
- 12:45ランチ:上高地山のカフェ・釜めし徒歩
- 13:45明神池・穂高神社奥宮史跡・霊地
※モデルコースとしての目安です。時刻・所要時間は交通状況や混み具合で変わります。
現地で撮影した写真と、説明板から起こした記録はこちらです。




