1. 信長の城と、秀次の城下町 ― このコースの背景
豊臣秀次は秀吉の甥で、若いころは「三好信吉」と名のっていました。天正13年(1585)、秀吉から近江を任された秀次は八幡山に八幡山城を築き、麓に城下町を開きます。これが今の近江八幡の始まりです。
車で約20分のところには、織田信長の安土城跡があります。信長の城と、その跡を受け継ぐように築かれた秀次の城を、1日で見比べられるのがこのコースの魅力です。「大河をめぐる旅」シリーズ・大阪発の2本目です。
難易度・対象:中級(安土城跡は石段の坂道を往復約1時間)/歴史好き・城好き 所要時間目安:約10時間(大阪市内発着)
もう少し詳しく ― 安土から八幡へ
三年で焼けた安土城
安土城は、信長が天正4年(1576)に築き始めた城です。天主は完成からわずか3年ほどで、本能寺の変の後に焼けてしまいました。今は石垣と天主台が残り、国の特別史跡になっています。
秀次が八幡山に城を移した
信長の死後、近江を任された秀次は、安土の町の人びとを八幡山の麓に移して新しい城下町をつくりました。琵琶湖とつながる八幡堀を整え、船が行き来する商いの町にしたことが、のちの近江商人の町の土台になります。
秀次がなぜ「三好信吉」と名のっていたのかは豊臣秀次はなぜ「三好信吉」と名のっていたのかで、秀次の最期は秀次事件をわかりやすく解説!豊臣秀次はなぜ切腹させられたのかで詳しく書いています。
八幡山城が10年ほどで消えた理由
秀次が八幡山にいたのは長くありません。天正18年(1590)、小田原攻めのあと秀次は尾張の清洲へ移り、八幡山城には京極高次が入りました。文禄4年(1595)に秀次が高野山で自害すると、城はまもなく廃されます。それでも城下町と八幡堀は残り、近江商人の町として栄え続けました。城より町のほうが長生きした、珍しい例です。
2. 安土城跡・八幡山城跡・八幡堀をめぐる車日帰りコース
| 時刻 | スポット・行程 | 見どころ・メモ |
|---|---|---|
| 08:30 | 出発:大阪市内(名神高速経由。安土城跡へは蒲生スマートICから約20分) | |
| 10:00 | 安土城跡![]() |
見どころ:麓からまっすぐ延びる大手道の石段、石仏が踏み石に使われた箇所、天主台 拝観:8:30〜17:00(受付16:00まで)。季節により変わります 拝観料:大人700円・高校生以下200円 駐車場:麓に無料の大型駐車場 足元の悪い場所が多く、車いすでは登れません。トイレは駐車場側だけです |
| 11:30 | 安土城考古博物館 | 2025年3月に展示を新しくして再開。天主と同じ八角形のシアターで、安土城をCGで復元した約15分の映像を上映。雨の日の代わりにも |
| 12:30 | 昼食(近江八幡) | 近江牛の店が多い町です |
| 14:00 | 八幡山城跡![]() |
八幡山ロープウェーで山頂へ(約4分)。本丸跡の村雲御所瑞龍寺、琵琶湖・西の湖・比良の山々の眺め ロープウェー:9:00〜17:00(上り最終16:30)、年中無休 運賃:大人 往復950円・片道540円、小人 往復480円 |
| 15:30 | 八幡堀と日牟禮八幡宮 | ロープウェー乗り場のすぐ近く。秀次が整えた堀と、白壁の町並み |
| 17:00 | 帰路:大阪市内へ(18:30頃着) |
3. 石垣だけの安土城は、博物館の映像で「建てて」から見る
安土城跡に残るのは石垣と天主台だけです。安土城考古博物館のCG映像を見ると、焼ける前の天主の姿が思い浮かべやすくなります。時間に余裕があれば、城跡の前に博物館へ寄るのもおすすめです。
4. ロープウェーの最終便に注意
八幡山ロープウェーの上りの最終は16:30です。午前が押したときは、八幡山を先に回ってから八幡堀を歩いてください。
安土城跡の大手道では、石段の両わきに伝羽柴秀吉邸跡・伝前田利家邸跡の石垣が続き、踏み石に使われた石仏も見られます。帰りは摠見寺の三重塔と二王門(どちらも重要文化財)の前を通る道を下ると、信長の時代から残る建物に出会えます。
安土城考古博物館では、2026年9月26日から特別陳列「豊臣の城2 八幡山城」が開かれています。秀次の八幡山城を出土品で見てから山に上がると、石垣の見え方が変わります。博物館は月曜休館なので、日曜・月曜に出かけるときは注意してください。
駐車場とトイレ
| 場所 | 駐車場 | トイレ |
|---|---|---|
| 安土城跡 | 麓の無料の大型駐車場 | 駐車場側だけ。山の上にはないので、登る前に |
| 安土城考古博物館 | 安土城跡から車で数分 | 館内 |
| 八幡山ロープウェー | 乗り場の駐車場(約15台・無料と案内あり)。満車なら日牟禮八幡宮の駐車場や八幡公園の駐車場(有料) | 山の上で探すより、乗る前に麓で済ませておくと安心 |
よくある質問
安土城跡の石段はきつい?
大手道はまっすぐで段差の大きい石段が続き、天主台まで上り30分ほどかかります。歩きやすい靴で、夏は飲み物を持って行きましょう。車いすやベビーカーでは登れません。
雨の日はどうする?
安土城跡の石段は雨で滑りやすくなります。雨の日は安土城考古博物館の映像と展示を中心にして、八幡山はロープウェーで上がって瑞龍寺の周りだけ歩く、という組み方がおすすめです。
電車でも回れる?
回れます。安土城跡はJR安土駅から歩いて25分ほど(レンタサイクルが便利)、八幡山ロープウェーはJR近江八幡駅からバスで7分ほどです。安土駅と近江八幡駅は電車で1駅です。
子ども連れでも楽しめる?
ロープウェーは子どもに人気で、小人は往復480円です。安土城考古博物館は小中高生が無料です。
5. 入場料の目安(大人1人)
| 施設 | 料金 |
|---|---|
| 安土城跡 | 700円 |
| 八幡山ロープウェー(往復) | 950円 |
| 安土城考古博物館 | 大人600円(企画展中660円)、小中高生無料 |
| 村雲御所瑞龍寺 | 600円 |
▶ 安土城跡の入山料・受付時間・駐車場は安土城跡の入山料・受付時間・駐車場にまとめています。
▶ 八幡山ロープウェーの料金(往復950円)・駐車場は八幡山ロープウェーの料金・駐車場にまとめています。
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・安土城跡 拝観案内(摠見寺)
・滋賀県立安土城考古博物館
・八幡山ロープウェー 営業時間・料金
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6. もっと知りたい人へ
- 豊臣秀次はなぜ「三好信吉」と名のっていたのか
- 三好信吉(豊臣秀次)はなぜ白山林で大敗したのか
- 秀次事件はなぜ妻子三十九人にまで及んだのか
- 八幡山城:十八歳の豊臣秀次が築いた城と、琵琶湖につながる八幡堀
- 安土城跡:織田信長の天下布武の城
大阪発「大河をめぐる旅」の1本目は大和郡山 豊臣秀長ゆかりめぐり、3本目は長浜・小谷・賤ヶ岳 秀吉の出世城です。
この旅の道のり
- 10:00安土城跡見学約60〜90分
- 11:30安土城考古博物館見学約45分近江八幡で昼食
- 14:00八幡山城跡見学約75分
- 15:30八幡堀・日牟禮八幡宮散策約60分



